写真を見るよりも大切なことがわかる日本最大級の写真グループ展「御苗場」CP+2018(最終日)

CP+2018、パシフィコでの本編に続いて、大桟橋ホールで開催されている「御苗場」に。

御苗場はプロ・アマ問わず無審査で参加できる写真のグループ展でかれこれ10年位開催され、もはや日本最大級といえるレベルのイベントです。
当初はCP+のメーカー展示と一緒に端の方で開催されていたのが、ここ数年は会場を別に設ける規模感になり、横浜と、あと関西でも開催されています。

毎年出展している人もいるが、今回初参加という人も毎回多く、その力量もまさに玉石混交

そんな中で、「御苗場は写真を見るところではない」ということを書いてみたいと思います。
PHaT PHOTO関係の方にとってはピンとくる漢字というか、表現かもしれませんが。

このグループ展は写真を見るだけではあまり有意義ではなく、本質はもっと別の角度にあります。
単純に作例的な上手い写真見るんだったらCP+の方にいって、メーカーブースの展示の方がむしろ勉強になるんじゃないかなと。ある意味それはひとつの「適正」な写真の基軸になるかと思います。

熱い講評会も行われていた(Have a nice photo写真教室 永i先生による:手の形からあふれる熱血感)

御苗場はむしろまったくそういう場所ではないですね。

横浜の大桟橋の奥でひしめきあっているのは「作家」なわけで。
ポジションはどうあれ売れる売れないとかそういうのは一旦置いておいて、自己表現として自分の世界観を世に出すというのはみんな等しく作家なのですよね。

そういう「作家たち」の世界の見かただったり、考え方だったり、いっそぜんぜん他者を寄せ付けない自己満足であってもそんな気概に触れてぜひ「感じて・考える」のが御苗場という場所のひとつの機能だと思います。

出展者の人間は壁に自身の作品をかけることで得られることは多いし、周囲の作品をみたり刺激を受けたりして得られるものはたくさんあるでしょうし。観客で行ったとしても、その考え方(いろいろ考えている人ほどその話はもはや哲学の領域)に触れることで、なにかしら気づきや発見につながるのではないかと。

なによりも、アクションを起こしている人たちの気が溢れているので、大なり小なりなにかのモチベーションに繋がるハズ。

長年参加していたり、毎年来ているとそろそろマンネリ化もあったり、一時の「申し込みでサーバーが落ちる(普通のレンサバだけど)」「即日完売する」みたいな勢いはないかもしれないですが、そんな古参な意見はほっといて地味に新陳代謝を続けている中で進化していっていただければと思うばかりです。

とりあえず今年は去年よりもさらにポートレートが多い。みんな言ってるけどホントに多い。なんでだろうと考えてみると、1つはポートレート専科が終了したから? 東京近隣でポートレートに特化した大きな展示企画ってないからか?

あっという間に最終日……いろんな人と話していたら写真あんまり撮れてなかった。今日最後もうちょっと撮れるかな‥(最後に出展者の何人かに混ざって一席お邪魔した美しき日本蕎麦の写真など)

SH