土屋じゅり 「まよなかのさんぽ」

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本日は、kalipeではタビヤマカメラのメインアクトとしてもご活躍いただいた土屋じゅりさんの個展、”まよなかのさんぽ”をご紹介します。
最初に大事なことを書いておきます。こちらの展示、明日4/15(日)までです!ご興味を持たれた肩がいらっしゃいましたら、ぜひ明日最終日に足をお運びいただければ、と思います。

 

ファンタジックで詩的な

子供の頃・・”自我”が記憶として残るか残らないか、そんなギリギリの頃。
今は見えない”何か”・・が、暗闇の中に見えていた記憶がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ふとした拍子に、そういう記憶が呼び起こされたり、目の前の風景の中でしばしば起きる風や光のいたずらで、子供の時と同じ感覚で一瞬何かが見えたり、感じたりすることもあるかもしれません。
土屋じゅりさんは、そういった日常の中で起きうる不思議を写真として記録されています。

私も、この”まよなかのさんぽ”とは異なるシリーズで制作されたじゅりさんのプリントを一枚所蔵しているのですが、まるでファンタジー小説の挿絵になってしまいそうな、それはそれは不思議で美しい世界を描かれています。

今回展示されている作品の中から少しだけ。

プリント、めっちゃ売れてます(驚

現実と非現実のギリギリのところを、まるで絵画のような美しさで写し止めてあります。
面白いな、と思ったのは、中世ヨーロッパ的な雰囲気を感じる作品もあれば、昭和30年頃(適当ですが・・w)の日本の田園風景を思わせるような作品もあり、もちろん現代の都市部の一歩裏に隠れているような光景もあり、和洋折衷、という言い方は適当ではないかもしれませんが、和っぽいとか洋っぽいとか、過去とか現在とか時間の概念すら飛び越えて彼女の世界が完成されていて、それらが少しも違和感もなく感じられたところです。
あと、”主題”の配しかたが本当に絶妙で、展示のタイトル、まよなかのさんぽさながら、そぞろ歩いていたら何か見えてしまった、という感覚がとてもよく表現されています。

 

美しいプリント

もう一つ、プリントも非常に丁寧に作り込まれていて、厚手の画材紙・・画用紙のようなテクスチャを持った用紙を用いて、大変美しいプリントとして制作されています。
そのような用紙を選ばれていることで、一層絵画的、幻想的な世界観が強められているように感じました。
これは、本当にギャラリーで実際のプリントをご覧頂ければ・・と思うのです。

 

唯一の世界観

ファンタジー的な作品作りをされる方は他にもいらっしゃるのかもしれませんが、描き出されている世界は間違いなく唯一無二のものです。
子供の頃の記憶を呼び覚まされたり、絵本やポエムを読んでいる気分になったり、あるいは全く新しい世界を覗いたような気分になる肩もいらっしゃるかもしれません。
そもそもこのようなアート作品の製作者は、自己の中に自分だけの世界観を持っていて、己の作品を通じて鑑賞者にそれを出しているような面はあるのかと思いますが、そのような数多の製作者が居並ぶ中にあっても、土屋じゅりさんの描く世界はなお独自だと思えるのです。

作者の土屋じゅりさんです。

もう一度書きますが展示、4/15日(日)が最終日、そして明日は17:00までです。(もっと早くにご紹介すべき展示でした・・)
ぜひ、ご覧になってみてください。

土屋じゅり まよなかのさんぽ
2018.4.3 – 4.15 4/15最終日12:00 – 17:00
KURUM’ART contemporary space 2*3 連絡先:090-8348-9580

Space2*3への近隣駅からの行き方
東京メトロ半蔵門線 三越前駅A1出口 徒歩5分
A1出口を出たら日本橋方向に向かい、最初の大きい交差点(スターバックス角)を左折。昭和通(上は首都高速)を渡って2つ目の角を左。エネオス看板前。
東京メトロ銀座線 三越前駅A6出口 徒歩4分
銀座方面改札を出てすぐ左にA6出口(COREDOB1Fの本屋)がありエスカレーターを上ります。そのまま真っ直ぐビルを出て右折、デイリーヤマザキを左折しサンクスのある交差点(本町二丁目交差点、上は首都高速)を渡り、一本目を右折。エネオスの看板の前です。
JR総武快速新日本橋駅5番出口徒歩5分
5番出口を出たら交差点をハナマサ方向に渡り右折。本町二丁目交差点を左折し一本目の道を右折。
場所:space2*3

中央区日本橋本町1-7-9 西村ビル1F

RM