2016年9月にキヤノン EOS 5D MarkIV が発売されました。(2018年で2年目)前モデルのキヤノン EOS 5D MarkⅢの不満点を見事に改善・各部操作性が向上した素晴らしいモデルですが、圧倒的に防水性(防滴性)ががっつり落ちた構造になっているのご存知でしょうか。ちなみに水没扱い(1滴でも入ると)の修理費用はざっくり50,000円です・・。私は3ヶ月で壊しました・・。(悲)
キヤノン EOS 5D Mark IVの弱点は防水性!(防滴性)
キヤノンは防水構造と言っていません。あくまで防滴。防滴とは、「しずくは入ってこない構造だけど、水圧がかかるとダメだよ!」というものです。
正確には防滴・防水製品にIPコードがあり、これは防水規格のひとつです。以前はカメラメーカーでこの表示あったけどなにかを避け曖昧にするためでしょうか。数年見かけませんね。
IPコードは0~8までの9つのレベルに分けられ、IP:0〜3:防滴・IP:4〜8:防水となっています。最近、スマホのスペックで防水性能として IP◯/IPX◯ といった表記を見かけますね。IPはInternational Protectionの略で機器の保護性能を表すための国際標準として、国際電気標準会議(IEC)によって制定さています。
IPコード:防滴・防水規格(保護等級)
- IP:0〜3:防滴 ← EOS 5D Mark IV
- IP:4〜8:防水
EOS 5D Mark IV 水没・基盤交換修理費
ぼくの場合、水没扱いで基盤腐食という故障診断でしたが、EOS 5D MarkIVの基盤交換は基盤だけパーツで存在せず、基盤周辺にくっついるシャッターユニット一式の交換になってしまいます。シャッターユニットは問題ないのに、、これが高額修理の要因。あまりに悔しいので修理時に、基盤 + シャッターユニット部品を送ってもらいました・・。一度見てやれ! と思ったけど見たところでどうかなるものではありませんね。笑
でもまあ、見てください。マウントにまったくスレがない。だって買って3ヶ月ですから。新品パーツの交換ほど悲しいものはありません・・。
キヤノン フォトサークルで修理20%off
キヤノン フォトサークルに入ると定期的に会報誌が送られてきます。カメラ雑誌も会報誌も見ないですが今回を機に会員になりました。会員割引で修理費用20%offなので修理費用によっては入会費以上に安くなります。今回、キヤノン フォトサークル割引きで修理費用:42,211円(込)です。この額になるとあえて会員になった方が安くなります。(5,000円くらい安くなる)
- 水没通常修理:53,000円くらい
- A:キヤノンフォトサークル入会:5,400円
- B:キヤノンフォトサークル会員で修理費用:42,211円
- A:5,400円 + B:42,111円 = 47,611円
(書いていて気づいた。修理にかかったのは42,111円じゃなくて、47,611円だった・・)
EOS 5D Mark IVは防滴性が落ちた?
EOS 5D MarkⅢ~EOS 5D MarkIVの連続オーナーは防滴性能落ちたの気づきましたか? 機械工学やっている人と、私のように壊した人は分かると思いますが。笑 前モデル EOS 5D MarkⅢからかなり防滴性能は落ちています。
ちなみにEOS 5D MarkⅢは年に2回オーバーホール(合計4回)するほど酷使しましたが、その間一度も水没による不具合はありませんでした。(街撮り:20%・スタジオ:30%・アウトドア:50%) そこで培った信頼性を元にEOS 5D MarkIVを使ったら、あっけなく3ヶ月で水没。電源入らなくなり修理です・・。
1滴でもカメラ内部に水が入ると数日で基盤が腐食し電源が入らなくなり、基盤が腐食すると正常に電気やり取り出来なくなるので基盤交換修理となります。
想像するに動画撮影需要で新しく設計されたバッテリ下部、AC電源供給用のゴム部分、ここ使っているとパカパカ開きませんか? いつも勝手に開いているから押し込んでいませんか? ここから水が入ってきます。
- AC電源供給用ゴムがパカパカ開く
- バッテリ室で毛細管現象(吸い上げる)
- 電源接触部分から本体へ入水(水は底部に落ちていく)
- 数日で基盤腐食(電源入らない or 電源エラー)
毛細管現象になるのが盲点で、私のまわりの商業カメラマン仲間はみんなこれでやられています。(CPSに入れば修理費工賃が半額だから入ったほうがいいのかな。) EOS 5D Mark IV は防滴と呼ぶには疑わしい構造です。それか明らかにIP(International Protection)ランクが落ちている。
浸水経路はマウントじゃないYO! 記述隠蔽
浸水経路はバッテリ部分の毛細管現象で本体内部に入ったのが、バッテリ室外側をつたってボトムへ行ったんだよー。隠蔽的な記述に、EOS 5D MarkIVの致命的な防滴性能の弱さを感じざるを得ません!(個人的な感想)
あんしんメンテ オーバーホールを実施いたしました。
①内部腐食により、ご指摘の現象が発生していたことを確認いたしました。浸水経路につきましては、マウント下部から浸水したことにより本体内部下側に位置するミラーボックスユニットとボトム基盤に内部腐食が発生しております。腐食ヶ所【ミラーボックスユニットと基盤ユニット(ボトム)】を交換いたしました。
キヤノン EOS 5D Mark IVの防水性(防滴性)を上げる方法
何度も防水性って書いているけど、キヤノンは防水とは言っていません。それは分かる。でも、5D markⅢはどれだけずぶ濡れにしても平気でした。登山でずぶ濡れにすると行動中に拭きようがないから数日間濡れたままになります。山は毎日雨降るし。それでも水没修理は一度もなかった。そのくらい精度の高いシーリング設計だったことを改めて感じています。
ちなみにマイナス20℃のモンゴルでタイムラプス放置して、ストーブガンガン炊いているゲルに入れて結露でびっしょり、しずくが滴っても大丈夫だったよ・・
で、EOS 5D Mark IVはAC電源ゴムのパカパカがある以上、防滴と称することすら疑わしい。たぶん問題はそこだけでです。ひとまずパーマセルを貼って水の経路を阻止しています。
EOS 5D Mark IVにパーマセルを貼る
- AC電源ゴムをパカパカさせない
- 物理的に水の侵入経路を断つ
EOS 5D Mark IV レリーズパカパカにも貼る
ゴム製パカパカは全部貼ってしまってもいいんだけど、ぼくはレリーズ接点部分のゴムも貼りました。使っているとすぐにボロボロになってくるけど、まずはパカパカさせないことが目的です。気になったら張り替えるしかない。次の機種でこのゴムパカパカが改良されていたらやっぱり設計ミスを認識しているということが分かります。(根に持っている。笑)
ちなみに、キヤノン 6D mark2も同じパカパカがあるのでパーマセル対応しています。この時期に発売された機種は要注意です。皆さんの機種も確認してみてね。