インスタ映えは映えてこそですが、インスタ映えしなくても価値のある写真があるのをご存知でしょうか? 写真の役割・・記録性、それも社会性を伴うと独自の力強さを備えます。インスタ映えに疲れたあなたに是非観ていただきたい写真展です!
フォトシティさがみはら 2017 プロの部入賞作品展
写真はじめたばかりの人、これから写真はじめる人はお花畑カメラマンになって欲しくありません。まさにインスタがそんな感じ。SNSきっかけで新しい職業が生まれるのは面白い社会現象ですが、お花畑しか提示できないのはアイドルだけで十分。社会問題を見て見ぬふりをする自称表現者になって欲しくないものです。
先週、名取洋之助賞(富士フイルムフォトサロン)の展示を見に行きました。作品群の中でインスタ映えしそうなものは数点だけ。それでも評価されるってなぜだろう? と考えてもらいたい。そんな写真展が、ニコン新宿:THE GALLERY1・2 にて、今日2/6(火)からスタートしています。
フォトシティさがみはら 2017 プロの部入賞作品展とは
豊かな精神文化の育成に貢献することを基本理念に掲げた総合写真祭において、新たな時代の担い手として顕彰されたプロ写真家の作品が展示されます。ぜひ、多くの方々に写真の持っている表現力や記録性などのすばらしさを感じとっていただきたいと思います。
受賞作家
さがみはら写真賞
『沖縄という名』浜 昇(東京都)
50年という歳月の流れが醸し出す不思議な香りを放つ。本年は沖縄復帰45周年にあたるが、この写真集は復帰以前の沖縄返還闘争から1990年代末まで、時代とともに移り変わる沖縄と作者の位相を味わい深く写しとめたシリーズであり、政治的なものも日常的なものも作家の責任と覚悟により正面から引き受けられ、独特のリアリティを獲得している。
さがみはら写真アジア賞
『ENDLESS BEGINNING(終わりなき始まり)』Delgerjargal Davaanyam(モンゴル)
中国とロシアに接する内陸国であるモンゴル国は広大な国土を有するが、人口三百万あまりの半数以上が首都ウランバートルに住む。近年、地方から都市へ移り住む人々が急増し、首都周辺の森への不法居住や森林伐採が後を絶たない。この写真集はそうした山の裾野に住む様々な家族を10年近くに渡り取材撮影し、その苛酷な生活や困難を見つめ続けた労作である。
さがみはら写真新人奨励賞
『While Leaves Are Falling...』金山 貴宏(アメリカ)
NY在住の金山は統合失調症の母や二人の叔母を帰国する度にじっくり時間をかけ、病院や旅先で撮影し、自己と家族の関係や距離の変容を浮かびあがらせた。
さがみはら写真新人奨励賞
『オキナワンブルー』豊里 友行(沖縄県)
俳人でもある豊里は沖縄辺野古に新基地をつくることに反対して立ちあがった市民の抗議運動を、人と街の風景、沖縄戦の集団自決の場や発掘された骨や遺物と対比するかのように写しとっている。
写真展会場
THE GALLERY 新宿1・新宿2
2018年2月6日(火) 〜 2018年2月12日(月) 日曜休館
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
東京都新宿区西新宿1-6-1 新宿エルタワー28階
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