撮影お助けアイテム ー The 3rd Eye Chakra “Field Bag #001”

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こんにちは、folioです。前回に引き続いて、撮影お助けアイテム記事第二段です!

T3EC

世界中の過酷な辺境地での撮影を得意とするプロフォトグラファーが、自らの豊富な撮影経験からデザインしたシンプルかつ機能的なバッグ・・そんな魅力的なプロダクトを提供するブランドが誕生しました。
The 3rd Eye Chakraです。
バッグの生産はネパール。現地に独自の工房を構え、ネパールの若者が厳しい訓練を受けて先端の素材をひと針ひと針縫い合わせて創り出しています。そうすることで、産業に乏しいネパールに新たな商業モデルを誕生させる、という社会貢献度の高いビジネスを目指すブランドでもあります。

 

カメラ用品メーカーのカメラバッグが苦手

私自身は、いわゆるカメラバッグらしいカメラバッグが今まであまり好きになれませんでした。
機材を守る、という観点から緩衝材が多く詰められているのですが、それがあまりに過剰で機材の出し入れを阻害している商品が多かったり、肝心の背負う、運ぶ、という部分が弱かったりすることが多いからです。
今まで多くの商品を使いましたが、生き残ったのはDOMKEのF-2(ただし、中の緩衝材は全部取っ払い)そして、カメラメーカーではなくバックパックの専業メーカーである、Deuterのバックカントリースキー用のバックパックにインナーバッグを入れて使う、という2つでした。

なんとなく、機能として求めてきたのは、一つはバッグを地面に下ろすことなくレンズの交換、カメラ自体のもちかえができること。もう一つはF2.8通しのズームレンズや望遠レンズなどの長ものをつけたままカメラを収納できること、でした。これができることが一番手返しが良いのです。
DOMKEのF-2は蓋の開閉の機構がシンプルなので、カメラをつけたまま仮収納したりすることができます。Deuterのバックカントリー用バックパックはスキーを取り付けたまま荷物の出し入れができるよう、背負い面から中身にアクセスできるため、腰ベルトを利用してバックパックを前に回して中身を出してレンズ交換などができるのです。
ただし、いずれもバック全体のマチ、もしくはカサが少ないので、収納量には若干の不満がありました。

懐の深いバッグ

そこに出てきたのがこのT3ECのField Bag #001でした。
ちょっとしたご縁でこのプロダクトを知り、私の理想を叶える一品だ、と直感しました!
サイズはS,M,Lと展開がありますが、私は少なくともカメラは2台、レンズも2〜4本を持ち歩くことが多いので迷わずLサイズを選択しました。トップ画像などの写真でもわかる通り、かなり容量の大きなバッグです。Sサイズでも相当容量があるかと思います。

バッグの開閉はロールトップ、バックルやベルクロでかっちりとめたりするわけではありません。
このため、バッグ上方にカサの余裕があり、70-200F2.8のような長さも体積もある大型レンズを、カメラをつけたまま余裕で収納することができます。
また、以下の写真のようにバッグを前方に回せばレンズの交換などもバッグを背負ったまま非常に楽に行うことができます。

 

だからと言って、しっかり閉まらないわけではなくて、ロールトップを2回ほど巻き込んでストラップをひくだけでカッチリ閉まりますし、中身もがたつくことなく固定させることができます。
でもバックがかなり深さがあるので、撮影中はこのように開けっ放しで運用していても殆どのケースで大丈夫です。

 

また、バックを自分の体の前に持ってくるとここのポケットが絶妙な位置にやってくるので、財布その他の小物が出しにくい、というバックパックの欠点もうまくカバーしています。

 

運搬に関しては幅が太く、重さを分散させるメインベルトの他に、細いサブショルダーベルトが付いているので、これを使えばバックパックのように背負うことができます。坂を登ったり、何か被写体を見つけて走ったりするときに背負うと荷物が安定しますし、何より荷重を両肩、背中などに分散させることができます。

 

どれぐらい入るか、私が持ち出す可能性がある、想定機材最大量を入れてみることに。
Nikon D810, NIKKOR 24-70mm f/2.8, TAMRON 70-200F2.8 , NIKKOR 100mm f/1.4, OLYMPUS OM-D E-M5 Mark2 , M.ZUIKO DIGITAL 300mm F4.0 そして、15インチのMac Book Proです。D810には70-200を、E-M5には300mmF4を付けっ放しで。

バッグの自重(約2kg)を入れて大体12kg近くになりますが、収まります!
これ以上は私の体そのものが持ちません(笑)
これだけ入れても、上蓋がロールトップであることによって隙間はあるので、防寒着のような簡単な衣類ならまだ入ります。

これだけの容量を持ちながら、バック内部の仕切り類を全部たたむと厚さはこんなものに。

非常にコンパクトにバックそのものを収納できますが、素材はBeattexと呼ばれる非常に丈夫な素材でできていて、完全防水ではないもののちょっとやそっとでは浸水する感じでもなく非常に安心です。縫製も大変丁寧に為されています。

 

写真にはありませんが、おすすめはタスキがけで使うことです。左肩からタスキにかけて使うことができますが、そうするとより体に密着するので安定感が増しますし、たすき掛けのときもサブベルトを左肩にかけて、ワンショルダーのリュックのように使うといくらか楽に持ち運ぶこともできます。

ちょっとメインベルトの調整シロが少ないので、体格によってはサイズをうまく選ぶ必要があるかもしれません。私は男性にしては背も低く、体つきが華奢なので、Lサイズだとショルダー掛けだと少しバッグがずれたりすることもあり、タスキ掛けが丁度良いです。反対に体格が良い方だと、タスキ掛けは少し苦しい方もいるかもしれません。
また、バッグの開閉は前述の通りロールトップをストラップで引いて止めるのですが、これは若干の”慣れ”が必要です。ただし、慣れるとむしろ逆にスムーズに開閉できるようになります。

 

注意点

上蓋をロールトップとして、内部へのアクセスへの利便を向上させた設計なのですが、一つ注意が必要なのは”荷物の入れすぎ”です。上で実験したように、入るから、と行って荷物を詰め込むと
バックパックのように背負って”縦”になった時に、中の荷物が出そうになることが今までに数回ありました。
大きいバックを腹八分目ぐらいで使うのが良いです。

 

カメラバッグ、ではなくフィールドバッグ

カメラバッグ、ではなく、あえてフィールドバッグ、と名付けている通り、フィールドにでる様々な場面に置いて頼もしい相棒になってくれるバッグだと思います。オススメのプロダクトです!

ネパールで1つずつ手作り、という商品の特性上、数があまり流通せず、なかなか手にとってみることができなかったのですが、最近、国内外のアウトドア・登山ブランドを多数取り揃える【ICI石井スポーツ登山本店】、首都圏最大級の山・アウトドアの大型専門店【石井山専】で「The Field Bag #001」の取り扱いが開始されました。ぜひ、一度実物をご覧になって見てはいかがでしょうか。

The 3rd Eye Chakra

RM